岡本太郎の生涯と作品展での解説と講座で刺さった言葉「全的に生きる」

2016年3月4日(金)に高津市民館で開催された「岡本太郎の生涯と作品展 ふるさと高津から世界へ」 作品解説と特別講座に参加しました。

岡本太郎 高津
高津区民祭15回の時に描かれ、テレホンカードとして配られたとか。高津市民館11階に陶板として飾られている。
プログラムは、
岡本太郎美術館学芸員の大杉さんの岡本太郎の軌跡と作品の解説、
郷土史家・文芸評論家の鈴木さんの岡本太郎の人と生涯~ふるさと高津から世界へ
でした。

今年、岡本太郎生誕105周年ということでの、私在住の川崎市高津区のイベントです。
民族的なものが好きな私は、岡本太郎にとって縁のある土地に住んでいることがとてもうれしく、さらに民藝運動を展開した濱田庄司も高津区の生まれだったりというのも興味をたどっていったら出会った歴史でした。
そんな憧れる偉大な方々にとって縁のあるこの高津の地は私にとって超パワースポットです。





江戸から高津の大山街道へ渡る双子に掛ける仮橋をしていたのが豪商の大貫家で、その娘が太郎の母かの子。
かの子の兄弟が大貫病院をしており、戦争から帰ってきて何も持たない太郎は大貫家にしばらく下宿していたそうです。
現在は大山街道から少し入った多摩川沿いの大貫家屋敷跡はマンションになり、その前に太郎が制作したかの子の文学碑があります。

作品が一点しかないというところに価値を感じやすい私たちですが、太郎はたくさんあったとしてもどれも本物だといい、みんなが持ってくれることに意味を見いだし誰でもいつでも見れることを芸術の価値としており、いろいろな人に触れて欲しいという理念のもと多くのパブリックアートやモニュメントを世に出したと。
全国に、70ヶ所140作品ほどあるそうです。
それらをめぐるための書籍、岡本太郎にであう旅:岡本太郎のパブリックアート (Shogakukan Creative Visual Book)も昨年夏に出ています。

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大阪万博のため1970年に制作された太陽の塔の内部公開は遅れて今年2016年の3月を予定しているとのこと。
絶対に行くっっ!!

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つくりおわったら自分のものではなくみんなのもので、芸術は太陽と同じであり私たちに同じように恩恵を与えてくれるものとし、たくさんの人に見て欲しい、触れてこころを豊かに暮らして欲しいという願いがあったと。
みんなにとって見れる場所にあるから岡本太郎の芸術に意味があると大杉さんは語られていました。
書家の祖父といい、文芸作家の母かの子、漫画家の父一平にしてもいかに大衆の興味を寄せられるかということを考えており、その意を受け継いだのだろうと。
そういった心を商いとし生業としていた人々が文化を築いたのがこの高津、大山街道であると。

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受け取る人がいて、その受取る人は何かしら心が動く。心が動けば行動するかもしれない。それをまた受け取る人がいる。作品があることでいつまでも太郎が継承されて誰かのなかで生きているような。
そういう様な、つながっていくものが生み出せたらいいなと感じるのでした。

このように、作品や岡本太郎の言葉などに触れるたびに勇気づけられたり力がみなぎるような感覚になるのですが、鈴木さんの解説の中にあった「全的」という言葉の見解について質問が上がりました。

大杉さんの、専門家としてひとつのことを極めるのが自他共にその肩書が権威となっておりそれが良しとされているなかで、そうではなく絵も音楽も歌も踊りもなんでもやってみればいいと。人間そのものが芸術作品であるという内容を話されていました。

この「・・・全的に生きる情熱・・・」というフレーズは、日本の伝統 (光文社知恵の森文庫)にあるようなので、近々読んでみようと思います。

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全人間的に生きるべきとも太郎は言っている。枠にはまらず自由に人間の全体像を描く生き方をしよう!ということなのだろう・・・

いま、インターネットが発展して、個人がフォーカスされるなかで大きなものの一部を専任で担っていることに安心はできず、あらゆる才能のかけらを発信する技術的ハードルは低くなっている。
さまざまな仕事や機能も人も東京に一極集中しなくていいのではないかという流れがある。
場所や時間から開放された時、この「全的に生きる」という太郎のエネルギー溢れる強い主張はとても刺さる。
きっと、なんでもできるのだ。自分なりの ・・・!